スプレー醤油 from 福岡

以前当ブログ「和食はヘルシー?」で和食の欠点である塩分量の問題を取り上げました。

日本人の胃がん発症率の高さは、醤油や味噌や漬物など日本食と密接な関係があります。
塩分は、胃がんのみならず、高血圧、糖尿病、腎臓病など多くの病気の大敵です。

個人的なことですが、昨年は緊急入院して九死に一生を得を得ました。
その時の病院食では塩分は大体一日6グラムです。朝、昼、晩で2グラムですから結構大変です。
それも、1年も経つと薄味に慣れてくるから不思議です。

それでもたまには醤油味が恋しくなります。
そこに朗報です。

家内が「スプレー醤油」の話を聞きつけ、さっそくアマゾンで取り寄せました。
最近、いろいろと試していますが、なかなか良いです。小ボトルで80ml 入って800回プッシュできます。
1プッシュで通常の30分の1、0.1ml、塩分0.02グラムです。
塩分0のソイゼロという商品もありますので、通用の17%濃度と組み合わせでさらに減塩可能。

メーカーさんは福萬醤油さんです。創業文政12年(1821年)の老舗です。
7代目の大浜大地さんは高校時代をNYで暮らした国際派で、WHO減塩フォ−ラムin Sydneyにも参加されました
WHOは日本人の平均塩分の半分の摂取量5グラム以下を推奨しています。

同郷の福岡天神が本店とは嬉しい限りです。
親戚が天神地下街で小売りをやっているので早速連絡してもらうつもりです。

ご興味がある方は以下のサイトから取り寄せできます。
福萬醤油
http://soywine.jp

written by 筒井

がん予防・治療への国際協力

週末ダナンから直行便で5時間弱のフライトで帰国。

昨年12月にチャン病院長の依頼を受けてから半年余りで “がん人材育成の覚書” の調印を無事終えることができました。
神奈川県の皆様に深く感謝します。
今は “善なる思い” は必ず通じるものだと強く実感しています。

この数ヶ月、ハノイ、ダナン、ホーチミンのがん病院や総合病院を訪問してベトナムがん事情をつぶさに視察しました。
ホーチミン市やハノイ市では一つのベッド上に2人、ベッド下にも一人の患者さん、廊下にも家族(?)が付き添っていて、さながら野戦病院のような悲惨な状況です。
南北4000千万人当たりがん専門病院が僅か一つずつですから、初診から入院まで2カ月待ちは当たり前。
その間にもがんは進行します。
ベトナムでは交通事故に次いで既に肺がんが死亡者数第二位だそうです。
一般のベトナム人は “がん発症=死” という恐怖の中で生きています。
ベッド数もさることながら、がんの治療や予防のための医師、看護師、放射線技師などの人材が絶対的に不足しています。

お隣の中国でも事態は深刻です。
世界保健機構(WHO)傘下の国際がん研究所(IARC)は2003年、2008年に続き2012年に三回目の「世界がん報告」を発表しました。
その報告書によると、2012年の中国の人口は世界人口の19%ですが、中国の肺がん発症率は36%、肝臓がんと食道がんは50%を超えています。
肺がんの発症数は2025年には100万件を超え世界の50%を超えることが予想されています。
最大の理由は成人男性の喫煙率53%の高さです。日常的に副流煙にさらされている人は全人口の70%を超えています。

中国人は高度経済成長に引き換えに、空気、食物、水などの環境汚染で苦しんでいます。
世界GDP第二位の経済力を手に入れながら国民は早死するという矛盾を抱えているのです。
特に、北京や上海の住民などの大都市の住民の健康が心配です。
北京住民の平均寿命は5年以上短縮されているとも言われています。
その意味でも中国の環境汚染は深刻です。

先週の上海の精肉工場のニュース映像は世界を震撼させていますが、中国人にとって驚くほどのことではないはずです。氷山の一角だからです。
大河川には数千頭の豚の死骸や数百の人間の死骸が流れてくると報道されています。
しかし、流域の地方政府はコストの関係で放置したままだです。
食物腐敗など当たり前の不健康が日常のようです。

しかし、そこに日本からのがん治療や予防などの医療協力が広がる可能性があります。
そのソフト・サービスの結果、日本の医療機器や医薬品などの国際展開に発展するはずだと思います。
真剣に中国人の健康と長寿ために何ができるかという “善なる思い” から真の日中の友好親善が始まるのではないでしょうか。

written by 筒井

健康・医療戦略(3)

昨日午後、ダナン市人民委員会に於いて神奈川県立がんセンターとダナンがん病院との間で医療人材交流に関する覚書が締結された。
関係各位のご協力とご尽力に感謝したいと思います。

黒岩知事は、調印にあたり「KANAGAWA JAPAN “ Healthcare New Frontier ” for Super Aging Society」と題して素晴らしいスピーチをされました。
神奈川県の紹介と急速に高齢化する日本の人口動態を説明され、最後に神奈川発の最新の医療技術や欧米との医療連携をご紹介されました。
今回の覚書もその一環であり人材交流を通じて最新医療技術やイノベーションをダナン市に提供したいとお話しされました。
人民委員会の幹部の表情からも今回の覚書の重要性を確信された様子でした。


前列左から、
神奈川県立がんセンター病院長 本村茂樹氏
神奈川県知事 黒岩 祐治氏
ダナン市人民委員会委員長 ヴァン・フゥ・チェン氏
ダナンがん病院長 チン・ルオング・チャン氏
後方、フン日本国全権大使

 
神奈川県の推進する「未病産業の創出」

「最先端の診断技術により簡易に健康状態を把握するシステムを構築することによる新たな未病産業の創出」という神奈川県が推進する「未病産業の創出」に関しては先駆的で健康寿命の延伸の見地からも特筆すべき政策であると考えます。

※未病とは、健康と病気を「二律背反」の概念で捉えるのではなく、心身の状態は健康と病気の間を連続的に変化するものとして捉え、この全ての変化の過程を表す概念が未病である。
また、治未病とはこの一連の変化の過程において、特定の疾患の予防・治療に止まらず、体全体をより健康な状態に近づけることを治未病(未病を治す)という。(神奈川県資料より抜粋)

この神奈川県の取り組みは、今回の健康・医療の国家戦略の中で明確に支持されています。

「我が国の国民の平均寿命と健康寿命(日常生活に制限のない期間)との差は、2010年に、男性は9.13年、女性は12.68年となっている。
今後、健康寿命の延伸により、この差を短縮することができれば、個人の生活の質の低下を防ぐとともに、社会保障負担の軽減も期待できる。
健康と疾病は必ずしも不連続なものではないことから、治療を中心とする医療のみでなく、まだ病気でない段階においても、疾患を高い確率で予測するとともに早期診断を行い、適切な対策によって発症、合併症や重症化を防ぐ取組をより重視することが望まれる。」

(医療分野研究開発推進計画(案)(1)国民に対し、世界をリードする医療提供を実現する国①国民の健康寿命の延伸より抜粋)

調印式後のダナン市主催の晩餐会で黒岩知事と同席のテーブルで、
①未病に対する神奈川県の取り組みを強く支持していること、
②実は10年以上もこの分野の研究を続けていると申し上げました。

ら・べるびぃ予防医学研究所の進めてきた毛髪・爪ミネラル検査が未病の早期発見の見地から今後大いに注目されるという確信を得た一日となりました。

written by 筒井

認知症の進行はゆっくり?

65歳を迎え、顔は思い出しても名前が思い出せない状況が続くと「認知症」という言葉に親しみを感じると共に恐怖感も感じるようになった今日この頃です。
先日「認知症」の言葉に惹かれNHKの番組を視聴しました。

何と日本の認知症患者は800万人、65歳以上の4人に1人が程度の差はあれ該当者だとか。
また認知症患者の70%がアルツハイマー病だそうです。
アルツハイマー病は、脳にアミロイドβが蓄積されることと脳の海馬が縮小することで発症すると言われております。

発症を止めるというか進行を遅らせる薬がある?

きっかけはシロシタゾールという脳梗塞の治療薬を服用されていた方の進行が遅いと言うことに気付いた医師がいたことです。
その後の治験でも確かめられました。シロシタゾールを服用すると血管が柔軟になり、血管の筋肉が動くことによりアミロイドβが血液を通じて体外に排出されるそうです。
従って脳に蓄積するアミロイドβが少なくなり、結果としてアルツハイマー病の進行が遅れる。

シロシタゾール→血管柔軟→血液経由アミロイドβ排出→認知症進行遅延→家族円満→医療費減少?

「風が吹けば桶屋が儲かる。」よりずっと科学的だと思いませんか。

written by 植山(予防医学研究所所長)

健康・医療戦略(2)

23日夕刻ダナン空港に到着。

ダナンはベトナム中部を代表する政府直轄都市で、1週間前に成田からダナンへ週4便の直行便が開設されたばかりです。
9月末まではサーチャージ込みで往復3万円。

ダナン: 写真

ダナンは三つの世界遺産に至近で海、川、山に囲まれた風光明媚なところです。

ダナン: 写真

料理もベトナム料理(マダム・ラン)、ダナン湾に面した海鮮料理が安くて美味しい。
ダナン: 写真
ダナン: 写真

最新のノボテル・ダナンはお手頃価格で部屋の眺めは最高です。


是非、この機会に中部ベトナム・ダナンへの旅行をお勧めします。
ダナン: 写真
画像提供:【トリップアドバイザー】ダナン

*****

さて、そのダナン市と健康・医療戦略がどのように繋がるのかを説明したいと思います。

私は一般財団法人日本ベトナム文化交流協会の理事長を8年務めています。
財団の活動の一つに医療人材の交流事業があります。
かつてベトナム中部はがん患者の95%が死亡するという悲惨な地域でした。
漸く昨年1月に中部ベトナムの悲願であったがん専門病院が誕生しました。当財団はキエム元外務大臣の要請で6年前のダナンがん病院の着工段階から支援を行ってきました。

昨年12月日越国交40周年記念としてダナン市で日本映画「渾身」を上映しました。
上映会の折、チン・ルオング・チャン病院長から人材育成の支援の要請を受けました。
そこで、先月日本対がん協会常務理事の関原健夫氏と神奈川県立病院機構理事長の土屋了介氏とベトナムがん事情とダナンがん病院の視察に訪越いたしました。
その後、ご両人のご尽力で本日めでたく神奈川県立がんセンターとダナンがん病院との間で相互交流の覚書が調印されることになった次第です。

昨日、神奈川県立がん病院長、神奈川こども病院総長、神奈川県、神奈川県立病院機構の幹部の皆様とダナンにやってきました。
明日の調印式には、チェン・ダナン市人民委員会委員長、黒岩祐治神奈川県知事、フン・ベトナム国全権日本大使もご出席の予定です。
日越友好親善が医療人材の分野でも実現することとなり、財団としても望外の喜びです。
土屋理事長のご好意で調印の翌日ダナンこども病院を訪問し、こども病院でも同様な人材育成の可能性を探索します。
ベトナム戦争による枯葉剤の影響で心臓奇形に加えて目や唇奇形の子供が多いと聞いています。

昨日のブログで2020年までの健康・医療戦略の中期目標に「医療機器の輸出を5000億円から1兆円」と「海外拠点を3か所から10か所に」を紹介しました。
本戦略の中でもグローバル戦略が重要な位置を占めています。
実は、2012年実績で、日本の医療機器は7000億円の入超です。
医薬品に至っては2兆6000億円の入超です。合計3兆3000億円の赤字です。つまり、医療分野では日本は決して国際競争力は強くないのです。

今回の戦略では「地方公共団体は、国と地方との役割分担のもとで、地域の経済、社会、産業の特徴や実情に応じて、健康長寿社会の形成に向け、当該地域にとって必要な施策を企画・立案し、実行に努めることが重要である。」として中央と地方との役割分担と連携を明確に打ち出しています。
つまり、地方公共団体にも独自のグローバル戦略を打ち出す好機に恵まれています。

これから神奈川県立がんセンターのご協力とご支援でベトナム人医師達の日本での研修に加え神奈川県の医師達も現場指導で数ヶ月ダナンがん病院に派遣されることになります。
日本とベトナムで医療人材の育成交流プログラムが始まります。
私はこの輪を広げることが日本の医療産業の国際競争力強化の最初の処方箋となるはずだと期待しています。

参考:健康・医療戦略概要から抜粋

① 神奈川県における先駆的な取組について
神奈川県においては、以下のような先駆的な取組がなされている。

○ 最先端のライフサイエンス研究の実践
○ 生活支援ロボットの実証実験、開発と導入
○ 次世代に向けた国際的なメディカル・イノベーション人材養成の実践
○ グローバル戦略の展開
○ ヘルスケアICTの推進
○ データマイニング技術によるメディカル・インフォマティクスの確立
○ 未病産業の創出

written by 筒井

健康・医療戦略(1)

5月の通常国会で健康・医療戦略推進法が制定されたが、昨日22日その戦略が閣議決定された。
従来、厚労省、文科省、経産省の縦割りを排して医療分野の研究開発の司令塔となることが期待された「日本版NIH (米国National Institute of Health)」の文言の記載は見送られた。
結果的に、その役割は日本医療研究開発機構(平成27年4月1日設立予定)に委ねられることになった。

急増する医療費、特に高齢者医療費の抑制の切り札として、医療の技術革新や産業育成で国民の健康寿命の延伸と長寿化を達成する。
同時に国際競争力のある医療産業の育成を図る。
安倍政権の成長戦略の要として安倍首相自らが推進本部長を兼務する。

2020年までの中期的な数値目標:
1.医療分野の研究開発→がん治験薬10種類以上と創薬ターゲット10件

2.新産業の育成:健康増進・予防・生活支援関連産業4兆円→10兆円

3.医療の国際展開:海外拠点3拠点→10拠点、医療機器輸出5000億円→1兆円

4.医療のICT化→2020年までに介護・健康分野のデジタル基盤を構築

5.日常的な介護を受けずに自立して暮らせる「健康寿命」を1歳以上

大胆な戦略提言である。
しかし、過去にも各政権で様々な戦略アドバルーンを掲げては萎んでしまうという繰り返しであった。
今回は関連法2法が成立したことでもあり、同時に医療財政の破綻という時限爆弾を抱える中での国家戦略提言である。

「健康・医療戦略を総合的かつ計画的に推進するためには、国、地方公共団体、大学等の研究機関、医療機関、事業者が相互に連携を図りながら協力し、それぞれの役割に応じて積極的に取り組むことが重要である。」という視点は正鵠を射ている。
今後の動向に大いに注目したい。
(続く)

written by 筒井

医療先進国、キューバ

先月、神奈川県の医師達とベトナムのダナンがん病院を訪問した。
ふと、ベトナム人医師がスペイン語で話している声が耳に残った。
ベトナム医師は従来ロシア語圏や日本等への留学経験者が多いはずなので不思議に思って、どこでスペイン語を学んだのかを聞いてみた。
その若い医師はキューバに留学したと言う。キューバに医学留学? 直ぐにはピンと来なかった。遠いカリブの新興国の医療制度に対する知識がほとんど無かったからである。

しかし、興味半分にキューバの医療制度について調べてみると驚きの連続だった。
何とキューバこそ小さな医療大国ではないか。
特に、英国のブレア元首相はキューバの医療制度を絶賛して何度も医療視察チームを派遣しているほどだ。
キューバは人口の1100万人、一人当たりGDPは1万ドルの中進国であるが、平均寿命は77歳と先進国並みを誇り、小児死亡率は米国をも下回る。
しかも医療費は全額無料である。

夢のようなキューバの医療制度の秘密は一体何なのか? 
数冊の書物を取り寄せにわか勉強してみると、プライマリ・ケアーを実践するファミリー・ドクター制度が根幹にありそうだ。
120世帯、700−800名に一人の専任医師が地域に駐在して看護師と組んで診療に当たる制度である。

①コンスルトリオと呼ばれる質素な診療所兼住居に駐在し各家庭を訪問診療しながら主治医の役割を果たしている。
ファミリー・ドクターが住民の健康状態を熟知して予防医学を実践しているので病気の早期発見と適切な処置が可能なわけだ。

そこでより専門的な治療が必要と判断された場合は、地区専門医療所②ポリクリニコへの紹介状が準備される。

更に、病状に応じて、③市町村病院、④州病院、⑤全国病院と5段階に分かれて適切に治療が行われる仕組みである。

無論、各レベルでの患者の治療が最優先で医師や看護師の間の緊密な連携が行われている。

キューバの医療制度の素晴らしさは自国民への医療サービスだけではない。
恵まれない発展途上国へ数万人の医師を派遣して積極的に医療支援外交を展開している。
2005年のパキスタン北部大地震には900名の医療救助隊を派遣して、73%の治療がキューバの医師だけで行われたそうである。
タヒチ地震、インドネシア地震でもキューバ医療チームの大活躍は大いに注目されている。
1982年アメリカからテロ国家指名され未だ経済制裁を受けるキューバ。
更に1990年代初頭のソビエト連邦崩壊以降、壊滅的な経済的な打撃を受けている。
そのキューバに何故このような底力が残っているのか? 何故、ここまで他の貧しい後進国を医療支援できる余裕があるのか?
個人的には、葉巻、野球とバレーボールなどしか余り知識が無かったキューバであるが、極めて奥深い国であることが理解できた。

一方、我が国の医療制度は崩壊寸前である。
今後、キューバの医療制度は大いに参考にできそうな気がする。いつか医療制度の視察にキューバに出かけてみたいと思う。

参考文献:

“世界がキューバ医療を手本にするわけ”(吉田太郎著)

“キューバ医療の現場を見る”(キューバ友好円卓会議)

クイズ

いわゆる健康食品・サプリメントの表現についてクイズです。
薬事法をにおける表示広告についてのNGは、いったいどれでしょうか
さあ問題です。

1.ふしぶしの痛みに

2.アトピーに

3.口臭よさようなら

4.免疫力Upに

5.しみ、しわ、たるみに

6.記憶力、学力の向上

7.疲れにくくする

8.虚弱体質に

9.1日〇回お飲みください

10.お通じの悩み

 

 

答えは

 

 

 

 

全部NGなんです。

病気や体の不調の治療・予防を目的とする効能効果を標榜したという違反例でした。

トクホ(特定保健用食品)から、やっと血糖値が気になる方といった表現が許されるんですね。

でも、実際にサプリや特定の食品で病気を克服したという人も大勢いるんですね。

結局は、元気になれば何でもいいんですけど・・。

written by 米川

和食はヘルシー?

久しぶりにロンドン市内を散策した。街を歩くとRAMENの看板が目に入る。
RAMENも最近はSUSHI同様、世界語に昇格の感がある。

入店してみると土曜日の午後にもかかわらず英国人のお客さんで溢れている。
テーブル席は満席で窓側のカウンター席に案内される。メニュー表の値段(13ポンド、2000円)に驚きながら、興味半分でとんこつラーメンを注文。

うーん? 英国人向けの味付けか? 福岡県人としてはどうも納得がいかないな。
しかし、相当な高カロリーと塩分だ。スープは残して店を出る。

東京でも外国人と寿司屋に良く行きます。
外国人は小皿になみなみと醤油を注ぎます。

板前さんが心配そうに見ていると、寿司の行水が始まります。
これでは高級寿司もたまったものではありません。
しかし、大変な塩分です。
見かねて注意する食べ方教室の始まりです。
和食が世界で人気なことは大変結構なことです。しかし、我々は和食の問題点も正確に伝える義務があります。

私は家内と大戸屋、夢庵、杉乃井本陣によく行きます。
メニューに塩分とカロリーが明記されていて安心だからです。
大戸屋のCEOの顧問をしている友人にもっと減塩メニューを出すよう頼みました。
最近、我が家の食卓には醤油スプレーが登場しています。これはGood Ideaです。
パンは高島屋PECKの無塩パン、パーネ・トスカーナです。無塩だけどこれがなかなか旨い。

実は日本人の世界人口比率はわずか1.9%です。
しかし、胃がんの発症率は10%以上で世界人口比5倍という高さです。
それは味噌汁、醤油、漬物といった塩分の濃い食事が主食のご飯に合っていたという歴史的背景にあります。
戦後は一日25グラムでしたが、現在は12グラム程度に半減しました。
今でも米国人の8グラムより50%も多くの塩分を摂取しています。
長野県は有名な味噌・漬物の産地です。全県挙げて減塩と野菜運動に取り組み、沖縄県を抜いて男性長寿県日本一になりました。
私は、60歳を超えたら一日6グラム程度の塩分摂取が望ましいと考えています。
塩分は高血圧を誘発し血管を痛めます。その結果、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病など生活習慣病の原因となるからです。

「炎の料理人」の周富徳さん(享年72歳)と「ラーメンの鬼」と呼ばれた佐野実さん(享年63歳)がご逝去されました。
奇しくも今年の4月です。ご両人とも糖尿病を患っておられたそうです。
周さんは気さくな方でした。お会いしたことはありませんが佐野さんは同じ年です。
ご冥福をお祈りしたいと思います。
合掌。

written by 筒井

ルパート・マードック氏の思い出

ルパート・マードック氏が元気である。今朝のニュースでは、マードック氏率いる21世紀フォックスが、タイム・ワーナーに対し75億ドル(7兆6000億円)以上の買収提案を用意すると発表している。今後の動向が注目される。

周知の通り、ルパート・マードック氏は世界のメディア王である。

オーストラリア人の父キース・マードック氏が著名なジャーナリストであったこともあり、メディア界に入り豪州のニュースコーポレーションを世界のメディアに育て上げた。
現在は英国タイムズ、米国ウォールストリートジャーナル始め世界のメディアを傘下に持つ。
米国のフォックス映画の買収に絡んで米国籍を取得している。
その私生活も派手であるが、昨年6月には中国人妻ウェンディさんと三度目の離婚をして現在独身である。
実は、そのルパート・マードック氏は1931年3月11日生まれの83歳である。 http://murdochhere.tumblr.com/ 参照のこと。

世界屈指の大富豪であるウォーレン・バッフェト氏も1930年8月30日生まれの83歳とマードック氏と半年違いである。
オマハの賢人は、繊維会社を世界一の投資会社に育て上げ、その時価総額は約32兆円で金融機関では世界一、時価総額ではトップ5に君臨する。
無論、世界一の医師団や健康管理に最大の配慮をしていることは当然だろうが、読者諸兄も興味津々であるはずだと思うが、それでは両者の健康の秘訣は一体何だろうか? 

我が国では一般的に60代で定年退職し、70代は夫婦そろって介護施設入り、80代で墓場に入ると相場が決まっている。
しかし、それでも田舎の人は元気だ。先日久しぶりに帰郷して田んぼの管理を委託してあるNさんは留守で去ろうとすると田んぼから車を運転して戻ってきた。
聞くと既に90歳、しかし元気一杯だそうだ。
田舎のN氏やマードック氏やバッフェト氏に大いに学ぶべきではないだろうか。
それは、一生の仕事を持つということ。それこそが健康で長生きの秘訣ではないだろうか。

実は、24年前の4月、東京で当時60代前半のマードック氏のためにNHK会長、朝日新聞社長、読売新聞社長、フジテレビ社長他、日本のメディアのトップにアポイントを用意して同伴外交と晩餐含めて1週間ご一緒させていただいた。
電話はもちろんファックスまでついた外車で都内を外交した記憶が懐かしい。
マードック氏の健康長寿をお祈りしたい。

written by 筒井