ビタミンCの分析風景

とある企業様からビタミンCの熱の強さについて分析依頼を受けましたので分析風景を紹介いたします。

ビタミンCの分析法には、ヨウ素滴定法とインドフェノール法がありますが、今回はインドフェノール法でビタミンCの濃度を求めました。
分析にはビーカーやビュレットなどを使います。
もしかしたら高校生の時に実験で使用した経験がある方もいるかもしれません。

細長いビュレットの中にビタミンC溶液が入っています。

この方法は、インドフェノール溶液にビタミンC溶液を滴下すると、インドフェノールの青色が紅色になり、最終的に無色透明になるのを利用しています。
この時、溶液の中では定量的に酸化還元反応が起こるので、インドフェノール溶液にどのくらいのビタミンC溶液を滴下したかを比較することでビタミンCの濃度を求めることができます。

実際に滴定を行った動画を見ていただくと、どのような形で反応が進むのか確認できます。

ちなみに、ご家庭でもヨウ素滴定法を使って簡易的にビタミンCの比較ができます。
お子様の夏休みの自由研究にいかでしょうか?

比べてみよう!! 食材のビタミン C
https://www.t-scitech.net/history/miraikan/shokuhin/kagaku.html

久保田史郎先生からのお手紙

『栄養素のチカラ』を読んだ久保田史郎先生からお手紙を頂戴しました。
久保田先生は福岡で34年間産科医として活躍していらしたドクターです。

先生は、ご自身の臨床体験から発達障害の一因は、出生直後の飢餓(低栄養+脱水)による新生児の低血糖症・重症黄疸・脱水と予測し、その予防法に関する研究を30年以上続けていらっしゃいます。

以下、そのお手紙から一部を抜粋してご紹介いたします。

——-以下、お手紙より—————————————-

産科医である私は30年前から発達障害の原因は出生直後の飢餓(低栄養+脱水)による新生児の低血糖症・重症黄疸・脱水が原因と予測し、それらを防ぐための予防法に関する研究を行ってまいりました。『栄養素のチカラ』を読んでいる中に、私の予測は正しかったと思うようになりました。『栄養素のチカラ』第7章「脳機構に関する意見」に驚くべき事実が記載されていたからです。
栄養素のチカラ 以下引用(P120~121)
・自閉症患者の原始的な脳の部分が未成熟、脳細胞・シナプシスの結合が十分に発達していない。
自閉症患者の約25%は、発達初期に頭部が不自然に大きく成長する。
自閉症患者の小脳に未発達の脳細胞が過剰に含まれている。
樹状突起とシナプス結合が少ない
自閉症において未成熟が顕著な脳の領域は、身体の円滑な動きを司る小脳である。自閉症患者の大多数は繰り返しの動きが目立つが、これは小脳が損傷しているからと考えられる。
尚、「自閉症患者は、頭部が不自然に大きく成長する」については、重症黄疸になると小脳の発達がストップすることが動物実験で分かっています。重症黄疸に陥った赤ちゃんは小脳の働きを補うために大脳が代償的に大きくなるのではないかと考えられます(久保田仮説)。
—————————————

久保田先生は、発達障害の原因解明が進まない理由の一つとして、その研究がお産の現場を知らない小児科医、精神科医、生理学者、遺伝学者を中心として行われていることをあげています。発達障害については、いまだに解明されていない部分が多く、ご家族のご苦労やご心痛は察するに余りあるものです。ら・べるびぃ予防医学研究所の毛髪ミネラル検査は、発達障害のお子様たちの診断にも多くご活用いただいています。毛髪ミネラル検査や栄養素のチカラが少しでもお役に立てること、また、発達障害についての解明が一日も早く進むことを心から願っています。

久保田史郎医師

<経歴>
1945年:佐賀県唐津市出身
1970年:東邦大学医学部卒業
1970~1972年:九州大学医学部・麻酔科学教室
1972~1980年:九州大学医学部・産婦人科学教室
1980~1983年:福岡赤十字病院・産婦人科
1983年4月 :久保田産婦人科医院開業
<専門>
周産期医学 産科麻酔 超音波診断学 臨床体温<資格>
日本産婦人科学会専門医(第19726810-N-8702号)
麻酔科標榜医(麻第2225号)
日本超音波医学会認定超音波専門医(専門医第185号)
医学博士(九州大学医学博乙第1397号)<主な研究>
無痛分娩(産科麻酔)
超音波断層法による胎児・胎盤診断
前置胎盤における冷凍自家血輸血の使用経験(1985年)
安産のための設計図(お産と予防医学)
妊婦水泳 ・ 水中散歩
新生児の栄養と発育に関する研究
新生児の体温調節機構に関する研究
医療法人KMC 発達障害児発生防止策に関する研究
乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因に関する研究
自閉症スペクトラムの原因と予防法に関する研究

久保田産婦人科麻酔科医院

『 重症黄疸の治療をした赤ちゃんに発達障害が増えていた 』MEDLEY2015.06.01

栄養素のチカラ

ミネラルファスティング

少し前になりますが、雑誌『Veggy』vol.56の特集はミネラルでした。

健康のカギは
ミネラル

と、表紙に大きく書かれているとおり、ミネラルを様々な面から取り上げています。

その中で、長年ら・べるびぃの毛髪ミネラル検査をご活用くださっている杏林予防医学研究所の山田豊文先生と末期がん専門ドクター白川太郎先生の対談が素晴らしい内容だったのでご紹介いたします。

なぜ、ファスティングが有効なのかが論理的に語られています。
そこで山田先生は「ミネラルがなければファスティングも成功しない」とおっしゃっています。
ファスティングがきちんと体の状態を正常にするにはミネラル、中でもマグネシウムをしっかりと補給しているからとのこと。

また、健康に欠かせない野菜も現代では栄養価がどんどん下がっています。
作物を育てる土壌が痩せているからです。

そこを考えずに、やみくもに玄米がいい、野菜がいいというのも間違っていると山田先生はおっしゃいます。

医療とは土、環境、農業、栄養。生物はすべてがつながっていますね。

白川先生のそんな言葉もとても印象的でした。

 

イタイイタイ病、公害認定から50年。

50年前、1968年5月8日、イタイイタイ病が国内初の公害病と国から認定されました。

イタイイタイ病は、岐阜県飛騨市の神通川上流にある神岡鉱山から排出されたカドミウムが神通川下流の水田を汚染し、そこで栽培された米を食べた人たちから発症しました。

公害病と認定されたのは50年前ですが、イタイイタイ病の発生は1910年代までさかのぼります。
カドミウムが原因で骨軟化症を発症し、少しでも体を動かしたり、くしゃみをしたりするだけで骨折してしまい、その痛みに「痛い、痛い」と泣き叫ぶことしかできなかったことからこの病名がつけられました。

カドミウムは腎臓障害を起こし、その結果、カルシウムの代謝に異常をきたして骨がもろくなります。

認定から半世紀、すでに過去のものと感じることもあるかと思いますが、被害者側と原因企業が全面解決の合意書を交わしたのが2013年、2015年には新たに2名の方がイタイイタイ病として認定されています。

また、世界に目を向けると、中国などでは現在もカドミウム汚染によるイタイイタイ病が問題になっています。

『イタイイタイ病 公害認定50年 悲劇の風化憂う』毎日新聞2018年5月8日 東京朝刊

『イタイイタイ病50年 認定、半数が死後 検査は体に負担』毎日新聞2018年5月8日 06時30分(最終更新 5月8日 12時11分)

『闇に葬られ続ける「イタイイタイ病」』日経ビジネスON LINE 2011年2月25日

『イタイイタイ病と戦う中国の人々』周来友 オフィシャルブログ2018年1月16日