肺がん治療最前線

肺がん治療最前線。

肺がんはがん死因トップの7万5000人(2015年)。日経実力病院調査も参考になります。がんの平均生存率は60%に対し肺がんは男性27%女性43%。
禁煙の輪を広げましょう!!

『肺がん治療、内視鏡が普及 手術の安全性高まる (2017/7/31付 日本経済新聞 朝刊)』

 

written by 筒井 豊春

がんサバイバー・クラブ

公益財団法人日本対がん協会の垣添会長や関原健夫常務理事が「がんサバイバー・クラブ」を立ち上げました。

早速、個人会員に登録させていただきました。

30年来の友人で金融界の大先輩である関原氏は、壮絶ながんとの闘いに勝利したサバイバー代表です。

彼の「がん六回人生全快」は、がん患者だけでなく多くの人々に生きる勇気を与える名著です。『NHKスペシャル ~働き盛りのがん~』でドキュメンタリードラマ化されたがん闘病記のバイブルというべき一冊で、昨年復刻されました。

がんサバイバーは日本だけで700万人もおられます。そして毎年100万人ががんに罹患しています。

がんサバイバー・クラブの活動へのご理解とご支援をお願い申し上げます。随時、法人・個人の寄付をお待ちしています。

written by 筒井 豊春


「マリヤ・クリニック」インタビューシリーズ: お話聞かせてください! vol.2

ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査を活用している先生のインタビューシリーズ「お話聞かせてください!」第2弾は、千葉市稲毛区にあるマリヤ・クリニックの院長を務める柏崎良子先生と長年にわたり公私ともに院長を支えてきたご主人であり事務長の柏崎久雄さんにお話をうかがいました。マリヤ・クリニックは、日本で初めて分子整合栄養医学を内科に取り入れた栄養医学のパイオニアです。
中でも「機能性低血糖症」については、院長先生ご自身が患い、それを栄養医学で克服した経緯もあり、開院以来一貫して治療に取り組んでいらっしゃいます。
当日は、インタビューの前にマリヤ・クリニックで開催されていた発達障害治療の会研修会にも出席させていただきました。

 

マリヤ・クリニック

・今年の4月に発行された「新・栄養医学ガイドブック」を読ませていただきました。

網羅しているでしょう?

・はい、栄養素の解説だけではなく、なぜ現代に栄養医学が必要とされるのかや、そもそもの身体の働きまで体系的に勉強することができました。

私たちの栄養医学の始まりは、院長が機能性低血糖症に苦しんでいるとき、柿谷正期先生が新聞に連載していた低血糖症についての記事を読んだことがきっかけでした。
柿谷先生の記事によると低血糖症は玄米食で砂糖断ち、ということで白米を胚芽米に、白砂糖をキビ砂糖にしたところ体調が変わってきました。
そこで「これは?」を思い、いろいろと勉強し始めたのです。

栄養医学とは、必要な栄養素を補給することによってその人本来の健康な状態へ回復させる治療法です。
30年前に開業したばかりの頃は「栄養医学などと言っている怪しげなクリニックだ」と、いくら説明しても治療に同意してくれない患者さんや、「そんなところに行くならもうあなたの治療はしない」と精神科の先生に言われ、うちに来なくなった患者さんもいました。
でも、この10年ほど、患者さんの理解や受け入れ方が変わってきたことに驚いています。
今では多くの患者さんが遠方から来院され、治療法を教わりに来る医師も少なくありません。

・マリヤ・クリニックは機能性低血糖症の治療において、日本のリーダー的存在になっていますね。

はじめは、低血糖症の治療法は、日本でもアメリカでも分からなかったのです。
それを私たちが開発してきたという思いはあります。
他の病院やクリニックで私たちの治療法を真似ているところもありますが、すべてを網羅して真似するのならいいのですが「これを飲めば治る」というようなことを言って治療をするところもあるようです。

本やテレビで低血糖症が話題になったときには、200くらいのクリニックが機能性低血糖症の治療を行っていました。
機能性低血糖症では5時間のブドウ糖負荷検査が必要なのですが、それをきちんとやっているところはほんとうに少ないのです。その検査の重要性もわかっていないようです。

私たちはライフワークとしてこれをやっていくのだというだけです。
コツコツと治療をきちんと行っていくだけ。
以前は依頼されれば講演もお引き受けしていたのですが、今はお断りしています。
生きがいは患者さんの治療です。いまさら名前を売る必要もないので、ただコツコツと治療をしてその成果を積み重ねていくだけです。

・今日の研修会は、患者さんのためのものなのですか?

患者さんのためでもあり、治療の区切りとして治療法を再確認して研究を積み重ねていくためでもあります。
それを治療の手引きとして出版し、それを読んで他の先生たちが真似てくれればそれでいいと思っています。

・先生たちの経験をシェアするということですね。

ただ、治療は、本を読んでその通りにやればいいというものではなく、医者や栄養士がその人の持ち味をもって取り組まなければ成果は得られないと思います。

・それは、手間も時間もかかることだと思いますが、それでもやっていこうという原動力は何でしょう?

まず、私自身が病気だったので、患者さんに共感できるというのが大きい。
また、私はクリスチャンなので、良いものを分かち合うということに意味があると思っています。
さらに、うちの栄養士はそういう指導をするのが嫌いじゃない人ばかりなのです。

・栄養士さんたちは、始めから栄養医学のことを学んでいる方たちなのですか?

いいえ、育てるんですよ。
私たち独自の治療をするためには管理栄養士は欠かせない存在です。
ですから、2年くらいかけて栄養医学を学んでもらっています。
その一つが今日やっていたような勉強会です。

私たちは根本治療を行っています。
マリヤ・クリニックがほかの医療機関と違うところは、症状の緩和(対症療法)を目指すのではなく、その症状の原因を探り、不足している栄養素の補給と共に、身体の本来の回復力を促す栄養の補給や免疫力の強化を図っていくということです。そして、患者さんあるいはその保護者や家族にこの治療法を理解してもらい、自分で健康管理が行えるようにしていくことです。
そのためには医者が管理栄養士や看護師などほかのスタッフと緊密に連携していくことが他の病院と比較してもより重要なのです。

発達障害の治療で息子さんがよくなった医師からマリヤ・クリニックは機能性医学の実践をしていますね、と言われたことがあります。
スタッフが医者の指示にただ従うのではなく、医者とスタッフが共同して治療していることが治療の成果を上げていきます。
他の病院とは治療に対する手厚さが違うと思っています。

例えば、血液検査をして異常がなければ問題なしと判断するクリニックも多いようですが、私は患者さんが不調を訴えている限り、何らかの原因があるはずだと考えています。
そこで、さまざまな検査を駆使して原因を追究するようにしています。

・そこで毛髪ミネラル検査もご活用いただいているのですね?

毛髪ミネラル検査は、発達障害の治療にいらっしゃる患者さんに行っています。
有害ミネラル(有害金属)は発達障害の原因の一つとも言われていますから。
発達障害の患者さんは、銅が高く亜鉛が低い傾向が強いですね。

・発達障害の治療はいつから始められたのですか?

10年ほど前です。
当時、機能性低血糖症の治療だけでなく、精神神経症状の内科的治療を模索していました。
そこで代謝異常や有害ミネラル(有害金属)、食物アレルギーの影響に気がついたのです。
発達障害児の検査をすると異常値が多く出て、さらに栄養的にも不足していることがわかりました。
貧血やタンパク質不足を治すだけでも症状が改善する場合があります。さらに、グルテンフリー・カゼインフリーはとても効果的です。
ら・べるびぃで出した「栄養素のチカラ」はいい本ですね、とても参考になりました。
ただ、発達障害児は代謝障害や有害ミネラル(有害金属)の影響もあって、治療はなかなか困難で繊細なものです。患者さんと家族による違いが大きいのです。

機能性低血糖症の治療に関しては、マリヤ・クリニックが世界のトップだと自負しています。
しかし、発達障害に関してはそこまでのレベルになっていない。
10年後には発達障害の治療法を確立したいと思っています。


インタビューの間中、院長先生と事務長ご夫妻の患者さんに対する情熱と愛情がひしひしと伝わってきました。
長時間にわたり、ありがとうございました。


マリヤ・クリニック

所在地: 千葉市稲毛区小仲台6-19-19 Myビル1F
電話:043-287-2624

 


ら・べるびぃ予防医学研究所より

クリニック様に伺うことがなかなかできない方は毛髪ミネラル検査をご自宅でお受けいただくこともできます。

犯罪白書を読み解く

昨日、神戸5人殺傷事件についてとりあげ精神医学と犯罪について述べました。

このような事件が起こると往々にして精神疾患との関連を疑うような報道がなされます。
はたして精神疾患と犯罪に関係はあるのでしょうか?
そこで、精神障害者の犯罪について発表されている資料から調べてみました。
精神障害者と健常者の犯罪率を比較すると
健常者の犯罪率は、25万8,785人÷1億2,410万人×100=0.21%
精神障害者の犯罪率は3,701人÷320万人×100=0.12%
となり、健常者の犯罪率の方が高いという結果となります。

しかし、重犯罪の犯罪率を見てみると殺人16.1%(健常者0.3%)、放火19.6%(同0.2%)と飛躍的に高くなります。


また、アイスランドでは、80年間(1900~1979年)に起きた殺人事件について調べた結果、全体の三分の一が精神障害者による犯行であったと報告されています。このように、精神障害者による重犯罪は、諸外国でも同様の傾向を示すことがわかりました。

しかしながら、「精神疾患」と一括りに言っても、精神疾患にはDSM-Ⅳ(アメリカ精神医学会)やICD-10(世界保健機構)が定める100種類以上の分類があり、すべての精神障害者がこのような犯罪をおかすわけではありません。

一般的に犯罪傾向が強いのは、精神作用物質使用による精神および行動の障害 F1 (F10-F19)やパーソナリティ障害F6(F60-F69)の中のクラスターBと呼ばれるグループとされています。

さらに、薬物の副作用や体内の栄養素の不均衡が精神疾患様の症状を引き起こすことも知られてきました。このような悲劇を繰り返さないためには、投薬中心の治療だけではなく、血液や尿を用いた生化学的検査からそれぞれの個人のバイオタイプを分類し、それぞれに適した治療を行うことが望まれます。

参考資料)
総務省 人口推計(平成25年10月1日現在)
内閣府 平成25年度障害者白書
法務省 平成26年版 犯罪白書
Psychiatric aspects of homicide. Acta Psychiatr Scand. 64(5):363-72. 1981

written by ら・べるびぃ予防医学研究所

神戸5人殺傷事件

10日前の三島の通り魔殺人事件の容疑者は27歳男性。今日の被疑者も26歳男性。
祖父母と隣人を殺害し、他にも刺傷者が出ている模様だ。

警察も精神医学界も早急に対処しなければ同様の悲劇が続く。

米国の1990年以降の校内銃乱射事件の犯人の90%がうつ病であり、大半が葉酸不足のバイオタイプで抗うつ病のSSRIを服用していたという報告がある(「栄養素のチカラ」より抜粋)。

うつ病患者に抗うつ剤が効果的なのは約50%にすぎない。
残りのバイオタイプは効果がまったくないかむしろ逆効果となり、症状が悪化して暴力的になるか自殺願望が高まるという。

凶悪犯罪人の精神疾患状況と服用中の薬を明らかにすべきである。

『神戸5人殺傷 犠牲の祖父に7カ所以上の傷 竹島容疑者 強い殺意か』 (産経新聞 7/18(火) 8:33配信)

 

written by 筒井 豊春

またもや悲劇

またもや悲劇が発生!!

6日深夜、静岡県三島市で通り魔殺人事件が発生した。

容疑者の会社員(27)は近くの交番に自首。「人を殺せるか試したかった」と話しているという。被害者は通りすがりの会社役員(53)。断じて許せない。

状況から判断して、間欠性爆発性障害(Intermittent Explosive Disorder:IED)または、抗うつ薬SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の副作用の可能性が疑われる。

容疑者はうつ病でSSRIの服用は無かったか。
90年以降の米国の校内銃乱射事件の90%が葉酸不足タイプのうつ病で抗うつ薬SSRIを服用していた事実があります。抗うつ剤は、うつをバイオタイプ別に分類した場合、その半分においてむしろ症状を悪化させます。

容疑者の両親、会社同僚、友人などが異変に気付けていた可能性もあります。

息子がこのような事件を起こしたら両親や家族は世間で生きていけない。

働き盛りの被害者の家族は路頭に迷う。

起こってからでは遅い。

再発防止に警察や自治体や医療関係者は今こそ行動を起こさねば同様の悲劇が続きます。ご冥福をお祈りします。

合掌。

男性死亡「刺した」通報の会社員の男逮捕 静岡・三島(毎日新聞

written by 筒井 豊春

乳がん見逃すリスク「高濃度乳房」

高濃度乳房の方の場合マンモグラフィ検診だけでは乳ガンを見逃すリスクがある。

乳腺の密度で1~2番目に高い高濃度乳房は、マンモグラフィでは白く映り乳ガンの発見が遅れる。

40歳以上の約4割が高濃度乳房に該当する自治体も。

念のため自身の乳腺密度の確認と、マンモグラフィとは別途に超音波検査を受けるべきです。

『乳がん見逃すリスク「高濃度乳房」知って 厚労省、通知体制を整備 (日本経済新聞 2017/7/3 23:46)』

written by 筒井 豊春

都医学総研、統合失調症改善へ治験 ビタミンB6で

ウィリアム・ウォルシュ博士の「栄養素のチカラ」 第5章 統合失調症(60~87p)の中でビタミンB6が積極的に処方されています。

博士は統合失調症と診断された3,600人の血液と尿から患者をバイオタイプ別に分類します。それぞれのバイオタイプに応じた栄養療法を行い著しく改善した症例報告がなされています。その栄養療法の全てにビタミンB6が必須のサプリメントとして処方されています。

今ごろわざわざ治験する意味が良く理解できない。

『都医学総研、統合失調症改善へ治験 ビタミンB6で(2017/7/2 23:57日本経済新聞 電子版)』

『栄養素のチカラ 著者:ウィリアム・ウォルシュ博士(William J. Walsh, PhD)』

written by 筒井 豊春