渡邉泉という東京農業大学の先生が書いた『重金属のはなし』という本を読みました。
ら・べるびぃの検査で測定できる重金属(有害金属)が詳しく書かれています。
仕事半分、義務感で読み始めたのですが、素人にも読みやすい文章でとても面白かったです。
人間と重金属のつきあいが、紀元前の昔からあったなんて驚きでした。
体に入るといろいろな悪影響がある重金属(有害金属)ですが、産業界ではものすごく重宝されて広く広く使われているのですね。
長い歴史の中で、いろいろな分野で使われてきた重金属。そのせいで汚染の規模は地球の極地にまで広がっているそうです。
原発事故以降、人間と原子力の付き合い方を真剣に考え直す人が増えましたが、重金属と人間の関係も、利便性の追求だけではなく、考え直すべきなのかもしれません。
あまりにも広い分野で利用されている重金属は、それが健康に害があるからといって、すぐに使うのを止めるわけにはいかないのでしょう。
でも、原発事故と同じように、一度汚染が広まると、それを人間の力で完全に封じ込めることは不可能です。
読んでいるといろいろなことを考えさせられる本でした。オススメです。
written by perry