- 「重金属のはなし - 鉄、水銀、レアメタル」 中公新書 渡邉 泉
ストロンチウム
ストロンチウムは放射性同位体が26種類あります。そのうち安定な形態を示す84Sr、86Sr、87Sr、88Srの4種類が自然界に存在し、その他の放射性同位体はウランが核分裂する際に発生します。ストロンチウムは化合物としてガラス製品や火薬・発炎筒、塗料、電子部品などに使用されています。また、化学的性質がカルシウムと似ているため、体内のストロンチウムの約99%は骨に存在するといわれています。
摂取経路
ストロンチウムの汚染経路としては呼吸による大気からの吸入と、飲料水及び食物による経口摂取が主であると考えられます。
毒性
一般的に毒性は低いとされていますが、放射性ストロンチウムが体内に入りこむと骨に蓄積しβ線を放出するため、骨のガンや白血病の原因になるとされています。