不妊

    有害金属と不妊


    ミネラルには、水銀・鉛・砒素・カドミウム・アルミニウムなど有害金属ともいわれる金属があります。これらは必須ミネラルに対抗し、新しい細胞を造りだすというような人体の代謝を阻害し、不妊にも関係するといえます。
    有害金属、例えば水銀はマグロなどの大型の魚介類、カドミウムは喫煙など、通常の日常生活の中で体内に入り込みます。このような有害金属の日常的な軽度な蓄積は、中毒域のような重度の状況でなくとも、新しい細胞を造りだす人体の代謝にとっては問題となります。

    「有害金属の不妊に及ぼす影響」


    有害金属のカドミウム・水銀が女性不妊(子宮内膜症)に影響を与える可能性や必須ミネラルの一つであるセレンの不足が男性不妊に影響を与える可能性について不妊症の専門医学会で発表されています。

    合阪 幸三 先生 (現・医療法人小畑会 浜田病院副院長)他、全国15名の産婦人科医により、日本生殖学会(不妊学会)にて発表されました。(2008年10月23・24日神戸)


    ■子宮内膜症による女性不妊の人たちは正常な人たちに比べ毛髪中の水銀・カドミウムの値が統計学的に高くこれらの有害金属が子宮内膜症に影響を及ぼす可能性が考えられる。
    ■精子数の少ない男性不妊の人たちは正常な人たちに比べ、毛髪中のセレンの値が統計学的に低い。セレンは人体にとって必須ミネラルであり、この不足は精子数に影響を及ぼす可能性が考えられる。
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    研究対象

    日本全国16施設の不妊症患者 女性660例 男性651例と正常な人たち: 女性161例 男性:147例


    協力医院

    ■小平記念・東京日立病院 合阪幸三 先生
    ■高橋ウィメンズクリニック 高橋敬一 先生
    ■近藤産婦人科 近藤俊彦 先生
    ■タマル産婦人科 生川伸二 先生
    ■直原ウィメンズクリニック 直原廣明 先生
    ■市川婦人科クリニック 市川文雄 先生
    ■北村産婦人科 北村凌 先生
    ■中村(哲)産婦人科 中村佐知子 先生
    ■静岡厚生病院 産婦人科 中山毅 先生
    ■市立川西病院 産婦人科 金森崇修 先生
    ■早田医院 早田孝敬 先生
    ■ホワイトレディースクリニック 白須宣彦 先生
    ■岡山赤十字病院産婦人科 江尻孝平 先生
    ■谷口病院 産婦人科 鈴木史明 先生
    ■森田産婦人科 森田福栄 先生
    ■赤穂中央病院 福本悟 先生


     参考

    次の学会におきまして、同様の発表が行われました。
    ●2008年11月 米国生殖医学会
      CORRELATIONS BETWEEN HUMAN INFERTILE FACTORS AND HARMFUL TRACE ELEMENTS  合阪幸三 他
    ●2009年4月 日本産婦人科学会
      男女の不妊要因に及ぼす有害微量ミネラル元素の影響 合阪幸三 他


    必須ミネラルの役割


    一方、必須ミネラルが関与する、代謝は新しい細胞を作り出したり、活性酸素による細胞の損傷を防ぐ抗酸化物質を造りだしたりします。精子や卵子の質、受精、着床後のすべての段階で重要な働きを担っています。
    例えば、亜鉛は男性の前立腺に分布し、性ホルモンの合成に関わり精子造りを活発化します。


    毛髪ミネラル検査を活用している不妊症専門クリニックのご紹介


    大宮レディスクリニック

    〒330-8669 埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-7-5ソニックシティビル14階
    TEL:048-648-1657
    HP:http://www.omiya-lc.com/



     なぜ、毛髪ミネラル検査を不妊治療に取り入れるのか?

    毛髪ミネラル検査を活用される不妊症の先生はまだまだ残念ながら、上記のように国内では限られています。
    これらのクリニックの先生方のお考えは、おおむね次の通りです。
    近年、人工授精の技術的な向上がはかられているにも関わらず、成功率は下降している現象があります。たとえば、現在の30歳代の人工授精の成功率が、数年前の40歳代の成功率にダウンするという説明のつかない状況がありうるということです。これらの原因は患者様の背景にある、食を含めた生活環境の問題があるのではないかと考えざるを得ないということです。
    特に現代人は必須ミネラル不足や有害金属の慢性的な蓄積が懸念されます。体内のミネラルバランスを整えることは、不妊の方には特に重要であり、そのために毛髪ミネラル検査を行い、食事や栄養指導が必要ということです。





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