うつ(憂鬱・不眠・不安・無気力・・)
うつ病は、精神的症状(不安、興味が湧かない、無気力など)や身体的症状(不眠、食欲不振、倦怠感など)、生活上のストレスなど複数の要因から脳内のバランスが崩れることで生じる疾病と考えられていますが、その原因ははっきりしていません。しかし、心の病と栄養との関連を指摘する有識者は、体内の栄養バランスの崩れが心の病を引き起こし、適切な栄養補給を行うことでその症状が改善される可能性もあると示唆しています。
うつ病の推移
うつ病は、精神的症状(不安、興味が湧かない、無気力など)や身体的症状(不眠、食欲不振、倦怠感など)、生活上のストレスなど複数の要因から脳内のバランスが崩れることで生じる疾病と考えられていますが、その原因ははっきりしていません。しかし、心の病と栄養との関連を指摘する有識者は、体内の栄養バランスの崩れが心の病を引き起こし、適切な栄養補給を行うことでその症状が改善される可能性もあると示唆しています。
うつ病の原因
うつ病の原因は、精神的症状(不安、興味が湧かない、無気力など)や身体的症状(不眠、食欲不振、倦怠感など)、生活上のストレスなど複数の要因から脳内のバランスが崩れることで生じる疾病と考えられていますが、まだの原因ははっきりしていません。
うつ病の発症メカニズムとしてモノアミン仮説や受容体仮説などがあります。モノアミン仮説とは神経伝達物質であるモノアミン(ノルアドレナリン・セロトニン・ドーパミンなど)の欠乏に起因するとの説ですが、これらが欠乏しても全員がうつ病を発症する訳ではないこと、モノアミンを調整しない薬剤を用いても効果が認められる場合があること、抗うつ薬を投与すると急激にモノアミンが増加するのに2週間程度連続して薬を飲み続けないと効果がないことなど矛盾点も多く指摘されています。このような矛盾点があることで提唱されるようになったのが受容体仮説です。受容体仮説はシナプスへのモノアミン放出が減少し、それを補うため受容体が増加する。それによって受容体の感受性が高まってしまい、うつ病を発症するという仮説です。これは、抗うつ薬の作用機序から類推された説ですが、受容体を減らす働きのない薬剤でもうつ病への効果が認められるものもあるので、この仮説にも矛盾が生じています。
このようにうつ病の発生機序は十分に説明できていないのが現状です。最近では、神経伝達物質が受容体に結合した後の細胞の働きや遺伝子レベルでその解明が進められています。
うつ病と栄養
うつ病を予防することはできるでしょうか??
精神や心と栄養素の関係について研究しておられる生田 哲氏は、著書「心の病は食事で治す」の中で、『精神科や心療内科を受診すると薬剤の投与により、ある程度の副作用には目をそむけ、これらストレスに耐えうる対症療法を否定するもではない。しかし「心の病」を考えるとき、心をつかみどころのない、見えないものではなく、脳という臓器の働きの不調によるものと捉え、心の病は脳内をかけめぐる伝達物質の種類と量のバランスのくずれた状態で発生する。』とし、さらに『このバランスは薬によって回復することが出来るが、脳・神経細胞・伝達物質・細胞膜は我々が日頃食べる食物からできているため栄養素によってもできる』としています。
ら・べるびぃ予防医学研究所ではうつ病をミネラルという側面から検証し、栄養アドバイスによる支援が大切ではないかと考えています。
うつ病と低血糖
著書「心の病は食事で治す」の中で、『低血糖は脳の適切な活動のために利用できるブドウ糖が少なすぎるということである。低血糖症の症状は神経質やイライラ、消耗、気落ち、めまい、眠気、忘れやすい、不眠症、継続的な不安などでうつ病の症状と共通であり、まさしく心の病すべてがあてはまる。』とされています。
慢性的に血糖値が高い状態が続くと糖尿病が発生することは知られていますが、すい臓の機能失調などによる血糖値の調節異常によって発症する「機能性低血糖症」は医師ですら認知度が低い病です。
機能性低血糖症は、糖の過剰摂取や過激な食事制限、過食といった食生活の乱れやストレスなどが原因となって血糖値が急激に低下したり、低い状態に留まってしまう疾患で、現代の食生活も誘因の一つと指摘されており、近年、研究が進むと共に患者数も増えているとされます。機能性低血糖症は脳への血糖補給不足に加えアドレナリンなどの内分泌系異常や自律神経にも影響し、慢性疲労やうつ状態、集中力不足、情緒不安定、記憶障害など、身体面、精神面ともにさまざまな症状をひきおこすことが分かって来ています。
尚、「機能性低血糖症」の診断には、5時間の耐糖能精密検査が必要ですが現在は保険適用されておらず、高額な自己負担が必要なほか、実施する医療機関も少ないのが問題とされています。「機能性低血糖症」診断の5時間の耐糖能精密検査を保険適用の対象とすることを要望する意見書が各自治体より政府に提出されています。
ミネラル不足は低血糖症の原因の一つ
低血糖症は、血糖値が不安定になることで副腎やすい臓が弱り、様々な症状が起こる病気です。この病気を発生させる原因や悪化させる要因は、いくつか分かっており、砂糖やデンプンの摂り過ぎ、ビタミンやミネラルの不足、過度のストレス、アルコール、ニコチン、カフェインなどの過剰な摂取です。
ミネラルが不足すると脳はどんな影響を受けるか?
ミネラルが不足するとこのようなことが起こると考えられています。
鉄が不足した場合
体内の鉄のほとんどは、赤血球の中のヘモグロビンに存在しています。鉄が不足すると大量に酸素を必要とする脳は充分に働けなくなります。その結果、物忘れがひどくなったり、集中力が低下したり、落ち着きがなく、うつ状態になったりし、学習能力も低下します。
マグネシウムが不足した場合
マグネシウムは神経系にとっては、自然の精神安定剤であるといわれています。マグネシウムが不足すると、興奮しやすくなり、神経過敏、嗜眠(眠り続ける)、うつ、錯乱などを起こします。
カリウムが不足した場合
カリウムは神経、心臓、それに筋肉細胞にとって決定的に重要なミネラルです。「毛髪ミネラル検査」において、低血糖症の人はカリウムとナトリウムが低いことがわかっています。これは、血糖を適正に維持するためにアドレナリンを分泌する必要が多いので、副腎が疲れてしまうためと思われます。カリウム欠乏が、低血糖症の人の疲労や筋力低下を説明するかもしれません。
亜鉛が不足した場合
亜鉛は、細胞や組織の成長や代謝に必要なミネラルで、細胞の発生や増殖を促すインスリンを構成する物質です。また、味覚や嗅覚を正常に保つのにも重要です。亜鉛は脳に対する鎮静作用があるので、不足している場合は亜鉛の補給が必要と思われます。
クロムが不足した場合
クロムは、インスリンの働きを助けて血糖値を正常に保つ作用があります。クロムがなければ、インスリンは無効になって糖尿病を起こします。 クロムが欠乏すると嗜眠(眠り続ける)、気分の動揺、集中力の低下、記憶の障害などを起こすといわれています。
カルシウムが不足した場合
私たちの体のカルシウムの99%は、骨と歯の中に存在しています。残りの1%が軟組織と血液の中にあって、神経に決定的に影響を与えます。カルシウム不足は、うつや記憶障害、不眠、怒りっぽさ、イライラ、緊張傾向に関係していると考えられています。
マグネシウムが不足した場合
マグネシウムは自然の精神安定剤であり、マグネシウムで神経過敏を軽減します。精神医学的なうつでは身体全体のマグネシウムが低く、回復と共に増加します。多くの不眠症患者にはマグネシウム不足が潜んでいる可能性があります。
参考・引用
■著者:渡邉 泉(2012/8/24)「重金属のはなし」中央公論新社
■著者:大沢 博(1998/09)「子供も大人もなぜキレる」ブレーン出版
■著者:M・レッサー/翻訳:大沢 博(1991/7/31)「栄養・ビタミン療法―栄養による精神的健康の改善」ブレーン出版
有害金属は心の病にどんな影響を及ぼすのか?
有害金属は心の病にこのような影響を起こすと考えられています。
ここでいう「中毒症状」は急性なものではなく軽度慢性的な過剰蓄積と考えます。
鉛の毒
鉛は水銀やヒ素と同じく、非常に古くから人類によって使用され、多大な犠牲を出しながらも、いまだに産業的に重要な位置を占めている重金属です。
ブラックスミス研究所の2010年発表では世界でもっとも多くの人々が影響を受けている化学物質の1位は鉛で、その数はじつに1800万人から
2200万人にものぼります。
鉛中毒の症状としては、頭痛、興奮、落ち着けない、心の動揺、怒りやすい、うつがあります。記憶と集中力もそこなわれます。米国の精神科医であるレッサーは多動、学習障害、精神発達の遅れ、衝動障害、自閉症、それに原因不明のてんかんのある子には鉛中毒を疑うべきと述べています。
カドミウムの毒
カドミウムは、富山県で発生した「イタイイタイ病」の原因物質です。ニッカド電池などのさまざまな工業製品に利用されるほか、メッキの材料としても自動車部品に盛んに使われているので、道路の粉塵にもカドミウムは多く含まれます。
カドミウムを少量でも毎日摂取していると、腎障害を引き起こし、やがて骨や関節がもろくなり肺気腫、蛋白尿などの原因となります。
また、カドミウムが一度土壌を汚染してしまうと長期間毒性が消えません。
水銀の毒
疲れ、頭痛、忘れっぽさという心理的な訴えが水銀中毒の早期の訴えです。興奮・うつ・不眠・反社会的な人格変化がおきます。
参考・引用
■著者:渡邉 泉(2012/8/24)「重金属のはなし」中央公論新社
■著者:大沢 博(1998/09)「子供も大人もなぜキレる」ブレーン出版
■著者:M・レッサー/翻訳:大沢 博(1991/7/31)「栄養・ビタミン療法―栄養による精神的健康の改善」ブレーン出版
心の病と栄養に関する参考書
■著者:ウィリアム・ウォルシュ博士/監訳:生田 哲 (2017/1/31)『栄養素のチカラ』ら・べるびぃ予防医学研究所
■著者:生田 哲 (2005/2/16)『心の病は食事で治す』PHP新書
■著者:大沢 博 (1998/09)『子供も大人もなぜキレる』ブレーン出版
■著者:M・レッサー/翻訳:大沢 博 (1991/7/31)『栄養・ビタミン療法-栄養による精神的健康の改善-』ブレーン出版
■著者:パトリック・ホルフォールド/翻訳:大沢 博 (1999/10)『メンタルヘルスと栄養-心の働きと情緒の安定をよくする-』ブレーン出版
■著者:カール・ファイファー、パトリック・ホルフォード、大沢 博 (1999/10)『精神疾患と栄養-うつ・不安・分裂病にうちかつ-』ブレーン出版
毛髪ミネラル検査を受けられる心療内科クリニック
マリヤクリニック
〒263-0043 千葉県千葉市稲毛区小仲台6-12-16
TEL:043-287-2624
院長の柏崎良子医師は学生時代に精神的な不安定、脱力感、うつ病で苦しんでいたとのこと。柏崎院長は様々な文献を調べ低血糖症という病気の存在を知り、自分がこの病気にあてはまることを認識するにいたったとのことです。そして、国内で低血糖の診断と治療ができる診療所を開設されました。
横浜心療クリニック
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横浜心療クリニックは、”気軽に訪れ相談できる心のクリニック”・”わかりやすい診療”をモットーに考えております。 お薬を必要最低限にすることを目標にして、身体に負担の少ない治療法を取り入れ研鑽しております。 皆さまが快適に一日を過ごせるように、心と身体の問題を皆さまと一緒に考え、少しでも解決のお役に立てればと思っております。