水の中のPFASピーファスを測定します。

PFASは分解しにくい性質があるため、「永遠の化学物質」と呼ばれ、自然環境中に長く残留します。環境省では、PFASの排出源となり得る施設周辺等の計143地点の調査をおこない、そのうち21地点でPFOA、PFOSの暫定目標値50 ng/Lを超えていました。このうちいくつかの地点では、水道水にも影響を与えています。

工場からの排水

工場が近くにある

相模原市東部の河川や地下水などが、有機フッ素化合物(PFAS、ピーファス)で汚染されている問題を巡り、化学・事務用品大手グループが相模原市中央区の工場敷地内で、PFASを含む泡消火剤を試験散布していたことが分かりました。散布が原因でPFASが土壌に浸透し、河川や地下水に広がった恐れがあります。

井戸水

井戸水を使っている

地下水源が深い井戸は水質が安定しやすい傾向にありますが、台風や地震の後は濁りやすく水質が安定しません。過去の検査事例でも井戸水から国の暫定目標値の最大30倍の濃度が検出されたことがあります。

岡山のダム

水道水が気になる

自然豊かな町を襲った最悪レベルのPFAS汚染。岡山県吉備中央町の水道水に高濃度PFAS(ピーファス、有機フッ素化合物)が混入しているのが明らかになりました。汚染源は山中に野積みされた「使用済み活性炭」。汚染物質除去に使われた活性炭が、リサイクルのために場所を移動し、移動先で新たな水汚染を生み出しました。水道水では国内最悪レベルの濃度の高さで、住民の健康への影響が心配されます。

PFASピーファスとは?

poly-and perfluoroalkyl substances

有機フッ素化合物の総称

PFASは、有機フッ素化合物のうち人工的に作られたフッ素が多い化合物の総称で「PFAS:poly- and perfluoroalkyl substances」と呼び、12,000種類以上あります。
その中でPFOA(ピーフォア)とPFOS(ピーフォス)は、製造・輸入・使用が禁止されています。さらに、2024年6月からはPFHxS(ピーエフヘクスエス)に対しても同様に製造・輸入が禁止されました。

12000種類以上のPFAS

熱に強い、水や油を弾く

熱に強い、水や油を弾く、燃えにくい、光を吸収しない、汚れを防止する等、その特徴からさまざまな製品に使われてきました。

一部のPFASが禁止対象

2000年頃から一部のPFASについて有害性が指摘されるようになりました。それが、PFOA(ピーフォア)とPFOS(ピーフォス)です。どちらも現在は、製造・輸入・使用が禁止されています。さらに、2024年6月からはPFHxS(ピーエフヘクスエス)に対しても同様に製造・輸入が禁止されました。

PFASによる健康への影響

人体への影響

関連性を示す十分は証拠のある健康影響
①抗体反応の低下(成人および子児)ジブテリアと破傷風のワンクチン摂取後の抗体低下
②脂質異常症(成人及び小児)
③幼児及び胎児の成長の低下
④腎臓がんのリスクの増加(成人)

代謝

PFOA 、PFOS、PFHxS は体に残り続けるものではなく、摂取量が減れば体内濃度は下がります。代謝はされにくく、消化管から体内に吸収され、その後ゆっくりと体内から排泄されていくと考えられています。欧州食品安全機関によると、新たな摂取がない場合に人の体内の濃度が半分になるまでの時間(半減期)はPFOA で約2.3~8.5年、PFOS で約3.1~7.4 年、PFHxXで約11.4年と見積もられています。

半減期が長い理由

①腎臓からの排出が悪い
②肝臓から胆汁に排出されたものが腸管で再び再吸収される腸管循環があること

の2つが考えられます。その結果、肝臓、腎臓などに蓄積されます。一方、ラットやマウス、サルでは半減期は短く、そのため動物実験の結果をそのまま人に当てはめることが困難です。また炭素の少ないPFASであるPFBSは人の体内から44日ほどの半減期で排泄されます。

PFASの半減期

規制

有害な化学物質を国際的に規制するストックホルム条約で、PFOSは2009年、PFOAは2019年に、PFHxSは2022年に製造・使用が原則禁止となりました。日本はストックホルム条約を批准しているので同様の対策をとり、水道水の暫定目標値をPFOAとPFOSの合計値で50 ng/Lと設定しました。

対策

世界各国でPFASの使用を制限する動きが進んでいますが、これらの化合物がすでに広く拡散していることを考えると、問題の解決には時間がかかることが予想されます。PFASは煮沸しても分解されません。PFAS除去能力のある浄水器が有効です。

水PFAS検査の違い特徴

高精度な検査

最新の技術を使用して、微量のPFASを高感度に検出。

厚生労働省のガイドラインに準拠

検査方法は、厚生労働省の定める「水道水質検査方法の妥当性評価ガイドライン」に準拠し、性能データを取得して正確に測定できることを証明しています。

必要なサンプルの量

最新の技術でわずか15mLの水で測定可能に。(一般的な検査機関では1000mlが必要です。)

簡単検査

検査したい水を封筒に入れて送るだけ。郵送検査だから好きな時間・場所で採水できて、プライバシーも守られる。

検査結果

検査結果はオンラインサービス(予医手帳)ですぐに確認可能。
また公式に検査したPFAS検出状況に加えて、弊社で測定した検査数値も「pfas検出状況マップ」として随時更新します。

サンプル画面

分析装置

LC-MS/MS(液体クロマトグラフタンデム質量分析法)

定量下限値 0.05ng/L
米国環境保護庁(EPA)の定めた定量下限値は4ng/Lですが、この検査ではその 約1/100の濃度まで検出することが可能です。

水は生命の源
見えない不安を検査で解消しましょう。