セリン


    セリンは絹に含まれるタンパク質のセリシンの加水分解から得られ、ラテン語で絹を意味する「sericum」から名称がつきました。セリンは糖(特にグルコース)から解糖系の中間体である3-ホスホグリセリン酸から生合成されます。またシステインやリン脂質(フォスファチジルセリン)、酵素(トリプシン)など様々な成分の前駆体として重要となります(図1.参照)。
    一般的に美肌効果があるといわれています。これは、皮膚を保湿している天然保湿成分のアミノ酸の中でセリンが約40%と最も多く含まれていることや、天然保湿成分にアミノ酸組成が似ているセリシンにセリンが多く含まれているからではないかと考えられます1)。また、セリンは脳の機能を助ける、老化を防ぐといわれていますがヒトでの有効性について信頼できるデータは今のところ見つかっていません。


    図1 L-セリンからL-システインとグリシンの生合成

    L-セリンからL-システインとグリシンの生合成


    参考資料

    1. Tセリシンの再発見と繊維への応用. 繊維学会誌. 2001;50(10):279-283.









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