BCAA


    BCAA(Branched Chain Amino Acid:分岐鎖アミノ酸)とは必須アミノ酸のうち、その構造が枝分かれしたような分子構造を持ったバリン・ロイシン・イソロイシンの3つのアミノ酸の総称のことです。BCAAは筋肉中のタンパク質の約35%、哺乳類で必要とされるアミノ酸の約40%を占めています。主な機能としてタンパク質の材料や運動時のエネルギー源、生体内のタンパク質増加機能などがあります。特にBCAAの中でもロイシンはその作用が強く、タンパク質の生合成を促進し分解を抑制したり、発育や筋肉づくりを促進します。
    近年、肝硬変症に対してBCAAの投与がアンモニア毒性による肝性脳症の抑制や肝臓におけるタンパク質合成能の改善効果があることがわかり、BCAA充填療法として利用されています1)。また、一般的な効果として、BCAAを運動後に摂取することで疲労に関連する血漿ACTH、アドレナリン濃度、血漿コルチゾール濃度変化率や白血球数変化率を低下させ運動に伴う生体ストレス反応に対して抑制的に作用することも報告されています2)。BCAAは医療やスポーツだけでなく一般的な健康増進のためにも有用と考えられるようになってきています。


    参考資料

    1. 肝硬変の栄養療法 (2) 肝硬変に対する分岐鎖アミノ酸製剤療法. 臨床消化器内科. 2008;23(6):715-720.
    2. 独立行政法人 国立健康・栄養研究所報告. 2006;55:31.









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