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ら・べるびぃ予防医学研究所




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小児における毛髪中有害金属濃度の高値

High Toxic Metal Levels in Scalp Hair of Infants and Children

Yasuda H. et al.: Biomed. Res. Trace Elem. 16: 39-45 (2005)

要約

有害金属による汚染状況を調べる目的で乳幼児から高齢者までの5,846名の頭髪試料中の有害金属含有量を測定した。男性成人での毛髪水銀濃度の幾何平均値は、16-19歳代で2.4μg/gから加齢と共に高くなり、50歳代でのピーク5.9μg/gの後、更なる加齢と共に低下した。小児では、成人よりも低く、4-15歳の世代で小さなピーク(3.1μg/g)が観察された。女性での毛髪水銀濃度は、男性よりも有意に低い値であった。
砒素に関しても、水銀と同様に、年齢と相関した男女差のある蓄積プロフィルが見られた。もっとも、年齢との相関は80歳代まで見られた。
カドミウムと鉛は、異なるタイプの蓄積プロフィルを示し、最高値が男女共に成人ではなく0-3歳代の小児で観察され、年齢依存性や男女差はほとんど見られなかった。アルミニウムもカドミウム・鉛と同様の蓄積プロフィルを示した。
これらの所見は、有害金属の蓄積プロフィルに基づき、それらが2つのタイプに分類されることが示唆された。また小児で高値を示した有害金属:カドミウム・鉛・アルミニウムについては、幼年世代に特に危険性の高い金属として認識を新たにし、追究しなければならない。

原文(英語)はこちら